スイスの金貨で、人気のあるのが女性の横顔のデザインされている、ヘルペディア金貨です。
スイスの国を擬人化した、ヘルペディアと呼ばれる女性がコインの表面になています。ヘルペディアは、スイスのラテン語の国名からきています。
女王、ではなくて、”スイス”を擬人化したヘルペディアが表になっているのですね。
スイスという国を擬人化した女性がヘルペディアで、ヘルペディアをモチーフにしたコインが発行されています。
1895年に、ヘルベティアのデザインを新しくするという連邦議会の要請に基づき、フリッツ・ユリス・ランドリーFritz Ulysse Landry)によって考案されたのがブレネリという、少女のようなヘルベティアのデザインです。
アルプスの少女ブレネリ、で通じることもあるのですが、アルプスの少女ハイジのモデルになっている実在する少女、というわけではありません。
そして、そのヘルベティアの肖像が、1896年に新しくなって少女のようなヘルベティアになったものが、通称ブレネリデザインです。
最初に提出されたデザインは、ヘルペディアの姿が若くてロマンチックすぎる、とか、背景の高山のパノラマが押し付けがましい、という批判もあり、再考、修正されました。
モデルとなった女性は、諸説ありますがデデザイナーのフリッツ ユリス ランドリーの隣人、フランソワ・クレイマーエグリ(当時36歳)や、ローザ・テンラー(当時17歳)という説があるようです。
決定したデザインはスイスドイツ語で女性の名前「ヴェレナ」を、親しみを込めて小さくした、ブレネリと呼ばれるようになりました。
コインの表には女神ヘルペディアの少女のような可憐な姿(通称ブレネリ)、みつあみにした髪と、胸元にはスイスの国花、エーデルワイスがあしらわれています。
背景にはアルプスの山々がそびえています。
最終的に決定された後も、スイスを代表するデザインとしては軽薄すぎるという批判もありましたが、結果的には現在でもスイス国内のみならず世界的に広く人気があります。
この新しいブレネリシリーズは1896年1月6日に正式に認可されました。
VALUE | year |
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10フラン金貨 | 1911-1922 |
20フラン金貨 | 1897-1949 |
100フラン金貨 | 1925 |
VALUE | year |
10フラン、20フラン、100フランのブレネリデザインの金貨が発行されましたが、100フランのブレネリ金貨は1925年だけ、5,000枚のみの発行で、とても希少性のあるコインです。